従来の美容医療では、ラジオ波、高周波、超音波、赤外線、レーザーなどを用いて真皮層に高熱を与え、肌を「焼く」ことで創傷治癒を促進します。高熱によるダメージを受けた真皮は、自己修復の過程でコラーゲンの生成が一時的に増加し、肌のハリや弾力が向上します。これは「収穫」にあたります。実は、この方法には副作用があります。高熱は、皮膚細胞、特に真皮層の線維芽細胞にダメージを与え、細胞の死滅や老化を引き起こします。また、生成されるコラーゲンは質の低いタイプIコラーゲンが主で、長期的な肌の健康には寄与しません。これが「肌力の低下」に相当します。皮膚の再生能力には限界があります。年齢とともに線維芽細胞の数や機能は低下し、ダメージからの回復が遅くなります。さらに、繰り返し高熱を与えることで、皮膚のバリア機能が損なわれるだけでなく、真皮に瘢痕(傷)が蓄積し、老化細胞が増加します。これにより、乾燥や炎症、色素沈着などのリスクが高まります。